人材難は地域性もあり? 広島の美容業界の人材動向について記述しました

先日、大都市圏のとある美容関係者の方がこぼしていました。「広島だけは応募がない。何をやっても人が来ない・・」。広島に住んでいると業種を問わず、どの会社さんも人材不足に悩んでいるのを見聞きするものですが、特に美容業界はその切迫度数が高いように感じます。内にいるとなんとなく当たり前のこの状況も、外部から見るとかなり異常なようです。

広島は特殊市場なのか?

一般業種の傾向

人材難の程度においては、広島は他県を圧倒しているようです。その一つの指標が有効求人倍率の高さで、平たく言えば「人材難度数」。この有効求人倍率が首都の東京の次に高いのが、ローカル都市の広島です。東京の場合、あまた産業が大量に誕生しては消えていく世界の最先端の市場だからわかる気がします。が、なぜ次に広島が? 本当の理由はわかりませんが、新陳代謝の鈍さが有効求人倍率を上げているように思います。

ここで言う新陳代謝というのは、古い会社が潰れて新たな会社が興るという一連の流れのことで、新陳代謝が行われないと人材の移動が起こらず、よって人を募集しても人が来ないというもの。これは業種問わず広島全体の傾向で、新陳代謝どころか世代交代すら進んでいない、言い換えれば年寄りが権力を握りしめたままの街と言っても過言ではなさそうです。

後継者がいない会社の割合の高さは、沖縄に次ぐ全国2位。またしても2位。流動性の低さを象徴しているような気がします。

美容業界の傾向

そんな流動性の低い広島市場において、では美容業界はどうなのでしょうか? 流動性に関してはそこまで低くはないようです。というのもどんどん人が辞めているからです。辞めて独立するケースも多く、そこにアシスタントもついていくようなケースもあるので人は結構動いていると言うのが実情です。ただし人手不足は苛烈です。

美容業界の場合、人は動いているものの、働き手の絶対数が少なすぎるという問題があります。というのも、人口は変わらない(いや、減っている)のにお店ばかりが増えていき、あきらかに需要(店)と供給(働き手)のバランスが崩壊しています。これが東京であれば新たな人材がどんどん流入してくるので問題ないのですが、100万都市の広島においてはこのバランスの悪さは致命的で、結果として全国でも最も人材が集まらない都市となっています。

広島の美容師不足の根本原因は何か?

人口に対してお店が多すぎる

根本の原因としてはお店が多すぎること。独立する人が多すぎることが挙げられます。とはいえ、独立が悪いわけではありません。その分古いお店が閉店していけば新陳代謝につながるため、健全な市場環境と言えます。が、実際には古いお店は古いお店でがんばっています。顧客も一緒に年をとっているからという事情もあるでしょう。うまくいかなかったお店が市場から退場しているケースもありますが、開店ペースよりも閉店ペースの方が遅く、結果的に需給バランスが崩れています。

業界を去る人間が多すぎる

が本当に深刻なのはこちらの方でしょう。つまりせっかく学校をでて美容師免許をとったのに、お店をやめてそのまま業界から去っていく人が多いのです。Beauty Street ではこれまで多くの美容スタッフさんに取材を重ね、何度も「もう二度とこの業界に戻りたくないと思った」といったコメントを聞きました。だいたいは新卒で入ったお店が過酷すぎたという理由なのですが、事実古い体質の大手が10人くらい一気に採用し「1人か2人残ればいい」といったスタンスでハードな育成を行なっているという話はよく耳にします。そのお店にとってはそれでいいかもしれませんが、そこでやめた7〜8人のうち、何人が次のお店に再チャレンジしたのでしょうか? そのまま業界をさってしまった人材は決して少なくはないはずで、21世紀になってもそうした行為がひたすら続いた結果が今の惨状とも言えます。

以前、中四国最大の繁華街である流川のママさんに聞いたのですが、美容業界から流れてくる人は結構多いのだそうです。華やかな業界ということでベクトルの方向が一致しやすい上、アシスタントの給料だけではどうしても生活が成り立たず、週1とか週2でナイトワーク に勤しむ人が多いのだそうです。

で、ナイトワークに流れた人は、二度と美容業界に戻らないのだそうです。

美容師・アシスタントの転職について

これからの傾向1 待遇改善

さて、暗い話になりましたが、上記はあくまで傾向です。全てが必ずそうだというわけではありません。昨今の美容師・アシスタントの転職の実例を見ていると、少しずつ傾向が変わって来ているのがわかります。

募集を出して人が集まっているお店は例外なく「待遇改善」を掲げているという事。低賃金・長時間労働・休みなし、という状況を何とかしたいと力を入れているお店が少しずつ増えており、社保完備をうたうケースも出始めています。そしてそういうお店に人が集まっています。

では、それらの人材はどこから来たのでしょうか? それは前の世代のオーナーがゴリゴリ仕切っているお店。そういうところから飛び出して新たな職場に根を下ろしている実例をいくつも見て来ました。

これからの傾向2 女性の活用

美容業界の人材移動は、何も転職ばかりではありません。結婚や産休で一旦退職した人材が、子供の手が離れて少しずつ職場に復帰し始めています。これは業種を問わず共通する傾向で、女性の社会進出という時代背景が大きく関係しています。この状況を活用すべく、育児中の女性にとって働きやすい環境(短時間労働や土日どちらかを休み)を整えているお店が増えており、やはり人材獲得に成功しています。

女性活用の感性は30代の若いオーナーによるものが大半で、例えば前の時代の「父親が子育てに参加していない世代」がオーナーの場合、この領域には大きく出遅れている印象が強いです。

今後の美容業界の転職について

就職や転職はだれでも失敗したくないもの。とくに地方都市の狭い業界であればなおさらです。では何を参考にお店を選べばいいのでしょうか? ひとつは人の紹介です。学校や濁声時代の同期、ディーラーさん、もう一つは求人情報媒体。もちろんBeauty Street もその一つです。弊社が特に力を入れているのは求人動画で、実際に声や表情といった細かいニュアンスを知ることで雇用のミスマッチを最大限回避することが可能になります。

昔ほどではないにしろ、求人情報にも嘘や大げさは多々あります。そんな情報氾濫の中、動画は非常に有効な情報収集手段なのは間違いありません。

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